小説8050
こんにちは。薬剤師のHです。今回もおすすめの本を紹介させていただきます。
小説8050
著:林真理子
8050(はちまるごーまる)問題と呼ばれる、年金で生活を送る80代の親と、様々な理由で引きこもりになってしまった50代の子供が共に社会から孤立してしまう問題をテーマにしたストーリーです。
引きこもりになってしまった子供を持つ親が感じる、子供への社会からの辛辣な視線や、何とかして社会と関わるようになってもらいたい、という気持ちがとてもリアルに表現されています。
子供には立派な人間になって欲しいという親心と、究極的に言ってしまえば生きていてくれるだけで良いという親心、どちらも間違いではなくそれぞれの家庭環境や家族関係、状況によって、健康に育って欲しい、勉強ができるようになって欲しい、良い大学に入って欲しい、良い仕事に就いて欲しい、と目指す目標は刻々と変化していくものだということを考えさせられました。
引きこもりになってしまった子供の気持ち、親の気持ち、両方を疑似体験できるような深みのある内容になっています。
機会がございましたら、ぜひご一読ください。